2009年11月30日月曜日

1129 籾殻くん炭

先週に引き続きくん炭に挑みます。今回はくん炭機なるものが登場し、ぐっとスピードアップしました。本州のホームセンターでは簡単に安く手に入る代物で、これを使えば短時間でくん炭が作れます。畑でやればそのまま土に還せて便利です。ただし、うっかり放ったらかしておくと灰になってしまうので、20分おきくらいに切り替えす必要があります。

籾殻くん炭は木炭と同様、孔隙が多く、保水性・通気性の確保に役立ち、微生物の棲みかとなって、土を豊かにするそうです。また、ミネラルが豊富で、作物の耐病性を高める効果もあると言われており、くん炭を毎年入れてきた田んぼでは、イネの葉先を握るとバリバリ感じるほど丈夫になるとも。粘質土の土壌改良によいと聞いたので、来年比較実験してみたいと思います。

2009年11月23日月曜日

1122作業報告

週末の北長沼は見事な銀世界でした。
雪に覆われた畑で白菜の収穫をしました。さすがにもう成長は止まったようです。外葉は凍っていますが中は大丈夫。お昼に味噌汁や和え物でいただきました。甘くて美味しい白菜です。

先週のニシン漬けに続いて白菜キムチにもトライしました。アミの塩辛が手に入らなかったのでイカの塩辛で代用し、その分奮発して生カキを入れました。大根、にんじん、りんご、にんにく、しょうがのすりおろし、柿の皮の代わりにみかんとりんごの皮も加えます。ネットや本で調べたレシピは材料も作り方もさまざま。本家韓国では家庭ごとに違うと言いますから、多少の変則技は許されるでしょう。

干した大根は完全には乾燥していませんが、沢庵も漬けました。残りの大根はいろいろな形に切って干し、切干大根に。どれも出来上がりが楽しみです。

外では籾殻のくん炭に挑戦。最初、ドラム缶に入れた籾殻を直火で焚きましたが、火の周りを調整するのが難しく、資材が足りないと諦めかけましたが、一斗缶ストーブに夏のキャンプで作った炭を入れ、ドラム缶の中で焚きながら、その周りに籾殻を入れるという構造で試してみたところ、なかなかの出来でした。

第7回座学 「農を支えるネットワーク」

今回の座学はスペシャル番で、石狩のはるきちオーガニックファームの通称春吉君こと小林卓也さんを招いて行いました。野菜生産者の立場を経験したことから急遽思い立った企画でしたが、会場のみんたるは春吉君のファンでいっぱいになりました。

春吉君が農家になったいきさつや、キューバで実践されている有機農業に感動したこと、今どんな思いで野菜を作っているかなどを語ってもらいました。本人曰く後継者という恵まれたポジションで農業を営んでいるとは言うものの、生産技術向上のための研究や、学生ボランティアやウーファーを受け入れ、農業体験の場を積極的につくったり、消費者とコミュニケーションするさまざまな機会を作ろうとする取り組みは立派です。毎年行われるライジングサン(ロックフェスティバル)では環境NGOらと連携して廃棄される生ゴミを集めて堆肥化し、それを使って野菜をつくり、次のイベントでまた食べてもらうという循環型の仕組みを実現しました。必ずしも安全な食や農業に関心のない若者層にも、同年代の春吉君の取り組みやメッセージはわかりやすく伝わるに違いありません。

持続可能な農業を支える仕組みには農政や研究機関のサポートも不可欠と思われますが、まず消費者という立場でできることは何でしょうか。エコビレッジは自給のための作物生産が基本だけれど、少しでも生産現場の様子を伝え、参加者がその苦労や喜びを体感することで生産者への感謝や支援の気持ちを育てることにつながればと思います。

2009年11月8日日曜日

秋野菜の収穫

お米にかかりっきりになっている間に秋野菜がみるみる大きくなっています。大根は中にはこんなセクシー系もありましたが、おおむね器量もなかなかで、甘くてとてもおいしいです。

食べきれないくらい採れたので、今週は札幌市内の「らる畑」「みんたる」などで販売しました。自分達がつくった作物が売り物になると思うと緊張します。自給用なら形などはまったく気にしない、自分が食べたいタイミングで収穫すればいいのですが、売り物となるとそうはいきません。収穫や保存の際の環境によっては商品の価値を落としてしまいます。私たちの畑は粘土なので、先を折らないように大根を抜いて、さらに大量の泥を落とすのに苦労しました。

収穫や運搬の作業やコストと考えると、少なくともこの程度の規模の生産では経済的にはまったく割があわないことは明らかです。大量生産された結果、廃棄される野菜の事情を垣間見た気がしました。

もちろん、私たちの場合、もともと収益は目的ではなく、無駄にするくらいなら誰かの胃袋に入ってほしいという思いから販売に踏み切ったわけだし、体験塾での作物栽培は、このような発見や気づきそのものに価値があるのですが、いろいろ考えさせられる体験でした。農家の立場になって食べ物を見つめることができたのが一番大きな収穫だっだのではないでしょうか。どんな仕組みが安全な食と持続可能な農業を支えるか、生産者と消費者が一緒に考えていかなくてはいけないと課題だとつくづく感じました。

それでも「おいしかった」「飛ぶように売れた」なんてお店で言われるととても嬉しいものですね。我が子が褒められたような気持ちになりました。

2009年11月7日土曜日

収穫の後も大変

残りの稲はあまりに多いので、メノビレッジのコンバインともみすり機で脱穀~籾摺りしてもらいました。全身籾がらにまみれ、ちくちくして痛かったです。こんな作業を昔はすべて手でやったんだなあと感心。


籾殻や藁も大事に運んで保存し、土づくりやマルチ材として活用します。来年の稲刈りまで大事にとっておきましょう。 刈った稲を縛るのに重宝です。

大豆も収穫が終わって一安心と思ったら大間違い。唐棹で脱粒し、これをさらに唐蓑(とうみ)で殻を分別する作業をします。こんな古風な農機具はいまどきなかなか見ることができない代物ですが、ゆめみる農園からお借りして挑戦しました。これがまた慣れないと結構大変。

穀類や豆類は栽培中はそれほど難しいと思いませんでしたが、実が成って終わりじゃないんだと改めて実感しました。食べられる状態にするまでも大変なんですね。
脱粒した豆は虫食いが多く、この後さらに選別の作業も・・・。
今年は一人1キロの味噌づくりが目標でしたが、果たしてそこまで行き着くでしょうか。