2010年8月11日水曜日

0808 恵子ガーデン見学

今日は坂本先生の恵子(えこ)ガーデンを訪問しました。約2反の畑(私たちの畑とほぼ同じ大きさ)に何と128種類の作物が植わっており、藁を敷き詰めた通路の脇には色とりどりの花々が咲き乱れています。これ、全部自家採種です。種取用のエリアはちゃんと区分けされていました。確かにこうしないと、うっかり収穫しちゃうんですよね。

驚くのは10年も連作をしていること。えっ、連作だと病気や虫が出るって教科書では書いてあったけど・・・。違うんですか?
恵子ガーデンでは、長年、微生物の世界を大切に土づくりを行ってきたため、作物も含めて多様な生物が一つの均衡に達しているのでしょうか。多雨や冷夏などの天候の変動で多くの農家が被害を受けている年も、作物たちは病気知らずだそうです。
「だって、天気は毎年違うに決まっているでしょ。暑い、寒いと被害を受けていては作物は育てられない」と坂本先生。

30年前はここもスギナが鬱蒼と生えていたとか。ゴロゴロとした礫が混じる火山灰地で、栄養分を蓄える力は著しく低かったそうです。今は硬そうに見える通路でさえ、竹の支柱を挿したら簡単にすっと入っていくではありませんか。トマトの根っこが3.5メートルも伸びる訳がわかります。
河川敷地の刈り草や作物の残渣を乾燥させて土に戻してやる、これを繰り返すだけで、他には一切外から肥料分を持ち込まない、そうやって恵子ガーデンの土は作られました。そこには壮大な生き物のつながりが育まれ、作物はその一部として支えられているのでしょう。
「それぞれの土地のそのときのステージにあった植物が生えるものです。みなさんの畑はまだスギナが必要だということでしょうね」そっか・・・トホホ・・・
ちなみに先生は1年に2回しか除草をしないんですって。自然と作物のバランスを見て絶妙なタイミングで最小限の手を入れる、これが自然農の極意なんでしょうね。
でも、先生の畑がスギナだらけだったと聞いて、エコビレッジの畑もこれから成長、変化する可能性があるんだと勇気づけられました。
それにしても、芸術的に美しいトマトです。その名も「北の雫」。坂本先生がF1品種から自然交雑を重ねて固定したオリジナル品種です。すらっとした姿と葡萄のような長い房が特徴。12段、13段まで生り続けるそうです。
私たちも昨年の引き続き北の雫に挑戦しましたが、苗づくりが上手くいかず遅出となってしまい、まだ実が色づくところまで成長していません。ハウスに定植したものは、なんらかの生理障害と思われる症状が出ています。やはり、長年露地、無肥料で栽培された北の雫には、高温多湿のハウスの環境は合わないのでしょうか。
おやつにいただいたトマトのみずみずしくて美味しかったこと!こんなトマトがいつか作れるようになりたいなあと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿