2009年12月21日月曜日

1213 今年最後の作業

今年は例年より雪が遅く、12月に入っても畑は土が見えています。おかげで最後まで作業ができました。生ゴミにおから、稲藁、おが屑を混ぜて、堆肥づくり。たまたまもらったEM菌も混入します。おいしそうな堆肥になりそうですね。

それにしても収穫物の保存や加工は相当手間のかかる仕事だということをつくづく認識しました。大豆を選別する作業も、10人でやったから1時間で終わったものの、1人でやったら2日仕事です。しかも選ってみてびっくり。約半分が虫食いです。今年は雨降りが続いたせいで農薬を使用している農家でも半分近く虫に食われたと聞きました。私たちは「味噌にするならちょっとくらいの虫食いは大丈夫」とかなり甘い選別ですが、販売用はそうはいきません。農家さんは大変ですよね。

最大のトラブルメーカー、ネズミには大事なお米まで危機にさらされて本当に参りました。イギリスでは「女王陛下直属郵便局員ねこ」なる猫の物語がありますが、まさに猫のスタッフを採用する必要があります。
結局、あれこれ保管方法に悩んだあげく、合板と金網で食料庫を作ったり、大豆をざるに入れて天井から吊るしたりしましたが、年明けまでネズミのアタックに耐えてくれるかな?

大掃除の後はみんなで栗山の「あじどころ」へ。すばらしい懐石料理に舌鼓を打って今年の苦労をねぎらいました。

2009年12月20日日曜日

1206 作業報告

今日は滝川からあんちゃんが、深川から伊藤君が、さらには大工の千葉さんが新十津川の農業研修生達3人を連れて登場。にわかににぎやかな作業となりました。おかげで予定していたくん炭も大豆の脱粒もビニルハウスの補強もほぼ終わりました。

堆肥場もつくりました。入浴剤用に乾燥させていた大根葉はかびてきたので堆肥行きとなりました。それにしても、締め切った、しかも古くて寒い家の中では乾燥は難しいようです。切干大根もぱりっと乾燥しません。カビの生えたものを取り除き、かろうじてできたものをランチにいただいたら、まあまあのお味でした。

脱粒した大豆も密封すればかびるし、外に置けばネズミの害にあうので、結局みんなで自宅に持ち帰りました。ウチではヒーターの前に並べていますが、あんちゃんの指導では、玉ねぎのネットに入れて吊るしておくのがいいそうです。

収穫が終わればのんびりできると思っていたら大間違い、毎週やることが目白押しです。それも地味な作業ばかりで、家の中も外も寒いときてはため息が出ることもありますが、最近は新しい出会いや思いがけないつながりを感じることが次々とあり「めげるな」と言われている気分です。地味な仕事も面倒がらずにひとつずつこなして積み重ねることこそ自給生活の第一歩、辛い冬を元気に過せば次の春には大きなジャンプがあると信じて頑張りましょう。

2009年11月30日月曜日

1129 籾殻くん炭

先週に引き続きくん炭に挑みます。今回はくん炭機なるものが登場し、ぐっとスピードアップしました。本州のホームセンターでは簡単に安く手に入る代物で、これを使えば短時間でくん炭が作れます。畑でやればそのまま土に還せて便利です。ただし、うっかり放ったらかしておくと灰になってしまうので、20分おきくらいに切り替えす必要があります。

籾殻くん炭は木炭と同様、孔隙が多く、保水性・通気性の確保に役立ち、微生物の棲みかとなって、土を豊かにするそうです。また、ミネラルが豊富で、作物の耐病性を高める効果もあると言われており、くん炭を毎年入れてきた田んぼでは、イネの葉先を握るとバリバリ感じるほど丈夫になるとも。粘質土の土壌改良によいと聞いたので、来年比較実験してみたいと思います。

2009年11月23日月曜日

1122作業報告

週末の北長沼は見事な銀世界でした。
雪に覆われた畑で白菜の収穫をしました。さすがにもう成長は止まったようです。外葉は凍っていますが中は大丈夫。お昼に味噌汁や和え物でいただきました。甘くて美味しい白菜です。

先週のニシン漬けに続いて白菜キムチにもトライしました。アミの塩辛が手に入らなかったのでイカの塩辛で代用し、その分奮発して生カキを入れました。大根、にんじん、りんご、にんにく、しょうがのすりおろし、柿の皮の代わりにみかんとりんごの皮も加えます。ネットや本で調べたレシピは材料も作り方もさまざま。本家韓国では家庭ごとに違うと言いますから、多少の変則技は許されるでしょう。

干した大根は完全には乾燥していませんが、沢庵も漬けました。残りの大根はいろいろな形に切って干し、切干大根に。どれも出来上がりが楽しみです。

外では籾殻のくん炭に挑戦。最初、ドラム缶に入れた籾殻を直火で焚きましたが、火の周りを調整するのが難しく、資材が足りないと諦めかけましたが、一斗缶ストーブに夏のキャンプで作った炭を入れ、ドラム缶の中で焚きながら、その周りに籾殻を入れるという構造で試してみたところ、なかなかの出来でした。

第7回座学 「農を支えるネットワーク」

今回の座学はスペシャル番で、石狩のはるきちオーガニックファームの通称春吉君こと小林卓也さんを招いて行いました。野菜生産者の立場を経験したことから急遽思い立った企画でしたが、会場のみんたるは春吉君のファンでいっぱいになりました。

春吉君が農家になったいきさつや、キューバで実践されている有機農業に感動したこと、今どんな思いで野菜を作っているかなどを語ってもらいました。本人曰く後継者という恵まれたポジションで農業を営んでいるとは言うものの、生産技術向上のための研究や、学生ボランティアやウーファーを受け入れ、農業体験の場を積極的につくったり、消費者とコミュニケーションするさまざまな機会を作ろうとする取り組みは立派です。毎年行われるライジングサン(ロックフェスティバル)では環境NGOらと連携して廃棄される生ゴミを集めて堆肥化し、それを使って野菜をつくり、次のイベントでまた食べてもらうという循環型の仕組みを実現しました。必ずしも安全な食や農業に関心のない若者層にも、同年代の春吉君の取り組みやメッセージはわかりやすく伝わるに違いありません。

持続可能な農業を支える仕組みには農政や研究機関のサポートも不可欠と思われますが、まず消費者という立場でできることは何でしょうか。エコビレッジは自給のための作物生産が基本だけれど、少しでも生産現場の様子を伝え、参加者がその苦労や喜びを体感することで生産者への感謝や支援の気持ちを育てることにつながればと思います。

2009年11月8日日曜日

秋野菜の収穫

お米にかかりっきりになっている間に秋野菜がみるみる大きくなっています。大根は中にはこんなセクシー系もありましたが、おおむね器量もなかなかで、甘くてとてもおいしいです。

食べきれないくらい採れたので、今週は札幌市内の「らる畑」「みんたる」などで販売しました。自分達がつくった作物が売り物になると思うと緊張します。自給用なら形などはまったく気にしない、自分が食べたいタイミングで収穫すればいいのですが、売り物となるとそうはいきません。収穫や保存の際の環境によっては商品の価値を落としてしまいます。私たちの畑は粘土なので、先を折らないように大根を抜いて、さらに大量の泥を落とすのに苦労しました。

収穫や運搬の作業やコストと考えると、少なくともこの程度の規模の生産では経済的にはまったく割があわないことは明らかです。大量生産された結果、廃棄される野菜の事情を垣間見た気がしました。

もちろん、私たちの場合、もともと収益は目的ではなく、無駄にするくらいなら誰かの胃袋に入ってほしいという思いから販売に踏み切ったわけだし、体験塾での作物栽培は、このような発見や気づきそのものに価値があるのですが、いろいろ考えさせられる体験でした。農家の立場になって食べ物を見つめることができたのが一番大きな収穫だっだのではないでしょうか。どんな仕組みが安全な食と持続可能な農業を支えるか、生産者と消費者が一緒に考えていかなくてはいけないと課題だとつくづく感じました。

それでも「おいしかった」「飛ぶように売れた」なんてお店で言われるととても嬉しいものですね。我が子が褒められたような気持ちになりました。

2009年11月7日土曜日

収穫の後も大変

残りの稲はあまりに多いので、メノビレッジのコンバインともみすり機で脱穀~籾摺りしてもらいました。全身籾がらにまみれ、ちくちくして痛かったです。こんな作業を昔はすべて手でやったんだなあと感心。


籾殻や藁も大事に運んで保存し、土づくりやマルチ材として活用します。来年の稲刈りまで大事にとっておきましょう。 刈った稲を縛るのに重宝です。

大豆も収穫が終わって一安心と思ったら大間違い。唐棹で脱粒し、これをさらに唐蓑(とうみ)で殻を分別する作業をします。こんな古風な農機具はいまどきなかなか見ることができない代物ですが、ゆめみる農園からお借りして挑戦しました。これがまた慣れないと結構大変。

穀類や豆類は栽培中はそれほど難しいと思いませんでしたが、実が成って終わりじゃないんだと改めて実感しました。食べられる状態にするまでも大変なんですね。
脱粒した豆は虫食いが多く、この後さらに選別の作業も・・・。
今年は一人1キロの味噌づくりが目標でしたが、果たしてそこまで行き着くでしょうか。




2009年10月26日月曜日

初米と収穫祭

今年の塾の成果を報告し、貴重な実りを分かち合うために収穫祭を開催しました。

主役は何と言ってもお米ですが、稲刈りの後にこんなに苦労をするとは思いもしないほど大変でした。まず、ハサガケした米をゆめみるさんの足踏み脱穀機で脱穀。これはなかなか楽しい作業でしたが、その後のモミスリが問題です。農家の機械は大きすぎて少量の籾を摺ることができません。手製のモミスリ機でトライしたけれど、モミが壊れて殻を取り除くのに時間がかかり、ご飯茶碗いっぱい分を摺るのに1時間以上かかってしまいます。しかも機械の耐久性が怪しいことに気づき断念。最終的に農協の友達を頼って、試験用の機械で摺ってもらいました。乾燥が悪かったせいか(水分17.6%)、機械が詰まって何度か繰り返して作業しなくてはならず、やっとの思いで玄米に。最初は白米にしていただきましたが、思わず涙が出るほどおいしかったです。

収穫祭では薪で炊いた紅白のおにぎり(玄米と白米)をメインディッシュに自家製野菜のお料理がずらり。ふろふき大根、花マメの煮物、小玉ねぎのスープ煮、紅白の揚げいももち、ほうれん草の胡麻和え、白菜と大根のつけもの、きんぴらごぼう、水菜のイタリア風おひたし、カリフラワーとブロッコリーのにんにく風味サラダ、紅白のカブの酢づけ、とゆめみる農園の黒田さんが腕をふるってくれました。グリーンキッチンのかぼちゃのほうとうと、友情出演のあんちゃんがダッチオーブンで作ってくれたかぼちゃとじゃがいもの丸焼きも大人気でした。
音楽、ダンスのパフォーマンスは、森さんの弾き語りに始まり、飛び入り参加の母娘ダンスやクリスタルボールまで大いに出て盛り上がりました。長沼在住の音楽家達も先住民族の楽器を演奏してくれました。地元アート仲間が増えそうで今後が楽しみです。それにしても藍紗ちゃんのダンスは人びとを圧倒してましたね。「みんたる」はじめ、雑貨屋さんやパン屋さん、フリーマーケット、占い、ヒーリングなどの出店も大繁盛でした。もちろんグリーンキッチンのスイーツも。
2Fの本格ミニシアターでは、鎌中ひとみ監督の「ぶんぶん通信」が上映される一方で、外では足踏み脱穀機と唐竿が登場。稲の脱穀と大豆の脱粒を体験してもらいました。みんな嬉々として挑戦。ちょっとしたコツが要りそうです。それにしても、昔は機械なんてなかったからこうして手作業でみんなでやったんですねー。
「懐かしいねえ」「昔は月の光でハサガケをやったよ」という近所の農家の方の声。
半年間、塾でお世話になった方はもちろん、地域の方々にも来ていただき、収穫祭は70人を超える人で賑わいました。本当に、多くの人に助けられて、こうしておいしい実りがいただけることに心から感謝します。

2009年10月19日月曜日

1018 畑作業報告

稲刈りで伸び伸びになっていたゆめみる農園の片付けをしました。大豆はまだ葉の残っているものもありますが、シマ立てにして乾燥。長い間頑張って、いまだに実をつけているズッキーニ。ご苦労様でした。花マメはまだ青々としています。播種時期が遅かったか、あるいは窒素分が多すぎて葉の成長がよすぎたのでしょうか。まもなく霜も降りるし、今後のスケジュールを考えて収穫しました。ゆでたら15分くらいで煮えて、マメの香りがよくおいしかったです。


収穫祭用にコモンハウスに一部ハサガケした稲は順調に乾燥しています。滝川農協の友達が遊びに来てくれて、水分を計ってくれたところ16%と出ました。今週末、足踏み脱穀で脱穀していただきます。
エコビレッジ初のお米、楽しみですねー!

2009年10月13日火曜日

1012 稲刈り

とうとう待望の稲刈りの日を迎えました。

前日、雹が降るような寒さの中、ハサガケの準備をしました。天日干しのお米は機械乾燥よりおいしいそうです。廃材の垂木などを利用しながら作ったため構造を決めるのにさんざん悩みましたが、台風も去ったし何とかもってくれるでしょう。

刈って、束ねて、結んで、ハサ(稲荷)にかけるという工程を流れ作業で進めていきます。ほぼ全員がハサガケ素人で最初は少し苦労しましたが、経験者に教わりながらだんだん上達していきました。特に縛る作業は慣れないと時間がかかったり、十分きつく結べなかったりして大変です。

途中、子ども達や学生さんらが加わってのべ人数27名が参加しました。昔も田植えと稲刈りは地域のみんなでやったという意味がよくわかりますね。

これで1週間から10日乾燥させて、脱穀、もみすりをする予定です。収穫祭には一部を足踏み脱穀機で脱穀体験もします。お天気がいいことを祈りましょう。

2009年10月4日日曜日

10月3・4日(土・日) コンポストトイレ製作WS最終回

コンポストトイレの製作WSもいよいよ大詰め。
今日は肝心要の便器と床下部分を施工しました。あれこれ試行錯誤した末、中古の便器に塩ビ管を切り抜いたものを装着し、固液分離する仕掛けにしました。男の子達も立ち○×○は厳禁です。ちゃんとお座りして使いましょうね。

分離後の液体はパイプでドラム管へ、固体は直下のタンクで受け止めます。土とおが屑、そしてミミズが入ります。この仕組みで臭いを抑え、コンポスト化を促進させる作戦です。北海道の気候(冬の低温)で十分機能するかどうかはまだわかりませんが、ミミズの活躍に期待しましょう。

壁張り、階段、細かなところも丁寧に仕上げました。トイレとは思えないくらい可愛らしい小屋になりました。環境にやさしくてこんなおしゃれなトイレならウチにも欲しいという注文が殺到するかも・・・。

2009年9月29日火曜日

0927 畑作業報告

ゆめみる農園の畑はもう終わりにさしかかっています。名残惜しかったけれど、トマトときゅうりは片付けに入り、かぼちゃも全部収穫しました。来週はそろそろ大豆も収穫しなくてはなりません。ひまわりの種取りも急がなくちゃ・・・。

今日のメインイベントは新しい畑にビニルハウスのフレームを建てることです。来年はこれでトマトを作りたいなあ。早くも来年へ向けていろいろな夢やアイデアが膨らんでいます。

0926 畑作業報告

来年のガーデンに堆肥を入れました。リサイクルファクトリー(千歳)で食物残渣と木質系の廃材をあわせて作ったものです。みんなで堆肥を敷き均した後、ゆめみるさんのトラクターで耕してもらい、スギナの除根をしました。少しでもスギナの発生を減らすことなればいいのですが・・・。耕運した後は、さっきまでのスギナ畑とは見違えるような美しい畑になりました。


秋野菜たちも順調です。
せっせと虫取りをした甲斐があり、鍋で食べたらおいしそうな白菜に育ってきました。
え?穴があいてるって?多少の穴は愛嬌。

大根も直径6センチくらいに太っています。ブロッコリーは霜が降りるまでにぎりぎりで間に合うかな?という感じです。
晩御飯にちぢみほうれん草と水菜をいただきました。風のせいか、寒さのためか少し葉っぱが硬いけれど、味が濃くておいしかったです。

2009年9月28日月曜日

9月21・22日 合宿WS

連休は、 コモンハウスに滞在しながらエコビレッジの将来の夢を描くワークショップを行いました。それぞれがエコビレッジに求めるもの、自分の将来のライフスタイルを語り合い、最後はKJ法で整理をしました。「食と農」「交流」「健康や環境」などの共通キーワードを確認するとともに、短期テーマである来年度の畑の使い方についても具体的な話し合いをしました。

また、もうひとつのプログラムとして、メンバー各自の経験を語ったり、料理やメディテーションなどの技術を学びあう時間をもちました。お互いを知り、新たな世界を学ぶための有意義な時間となりました。家庭や職場ではなかなかできないようなことにも挑戦してほしいです。
起業モデルや鹿児島柳谷の住民参加のまちづくりに関する話も、エコビレッジに示唆するところが大きくとても興味深かったです。


2009年9月23日水曜日

9月19・20日 続コンポストトイレ製作WS

今回は、トイレの床、壁、屋根、それにデッキ部分を施工しました。材料はいろいろ検討した結果、結局施工性を考えてツーバイ材とOSBを使用しました。

建築工房らくだの千葉さんが大工指導をしてくれました。鮮やかなノコさばきに思わずほれぼれ。
参加者のほとんどは電動工具初心者でしたが、じょじょに慣れて最後のほうはなかなか様になってましたよ。屋根の上の作業もお手の物。

窓は古いキッチン棚から、ドアは改築した焼肉屋から持ってきてリユースしました。これで換気もOKです。
何とか個室の状態が完成しました。トイレにするのはもったいないような出来です。

さて質問です。この二人は何を作っているでしょうか。これがわかったらあなたもコンポストトイレが自作できます。
答えは今回のトイレの肝となる固液分離便器。市販のものは高価なので、これも手作りに挑戦します。果たしてうまく分離できるでしょうか?
ホーマックでバケツに座って悩んだ奈良さん、ミミズで分解実験をした本村さん、ご苦労様でした。こういう傍から見たら奇人(失礼!)とも思われるような地道な研究努力が将来を支える持続可能なテクノロジーを生むのですねー。(感動)二人に改めて深い敬意を表します。

2009年9月14日月曜日

0913 第5回畑の教室

ゆめみる農園の夏野菜たちもいよいよ終わりの雰囲気です。トウキビやきゅうりは最後の収穫。ズッキーニ、トマトはもう少しいけそうです。かぼちゃはヘタが完全に乾いて色が変わってから取ります。取ってすぐがほくほくしていますが、甘みは1週間くらいおいたほうが増すそうです。今日のランチには先週取っておいたかぼちゃで作ったてんぷらやタルトが登場しました。甘くておいしかったです。
ゆめみる農園でこれから植えるにんにくを鱗片にばらす作業をしました。いつでも常備しておきたいにんにく。私たちの畑にも植えてみましょう。


今日の坂本先生のお話は「種」がテーマ。日本で売られているほとんどの種が外国産。中でもアメリカの大会社が世界の種を独占しようとしている中、在来種や固定種の保全は大切なことです。北の雫は30年かけて育種されたそうです。最初はあんな美しい連続した房の形ではなかったとか。どのような状態で種がなっているかによって、発芽しやすい環境も違ってくるのだそうです。なるほど、くっついて成っている種は仲間がいたほうが発芽しやすいのですね。

また、穴のあいた白菜やブロッコリーの防虫について質問したところ、「穴だらけの葉っぱは作り手の心が穴だらけだということを意味する」と耳の痛いお答え。先生の畑では雑草や害虫も特に苦労せず互いに調和をとっているのは、自分たちの目でも確認しています。長い時間をかけてつくられた多様な自然はお互いにバランスをとって無理な負荷のかからない環境になるのでしょう。
もっとも私たちの畑については、「周囲に樹木も草むらもなく、あまりに手(農薬など)をかけ続けてきた環境なので、いきなり自然のバランスを期待するのは難しい。しばらくは人間が手をかけてやらなくてはいけないでしょうね」と言われ、今日もアオムシと雑草を取ってやりました。

2009年9月12日土曜日

0911 稲刈りを待つ心境

メノビレッジの田んぼの様子を見てきました。
今年は7月の低温がたたって北海道の不稔米率が17%を越して平年を上まったと報道されています。私たちの田んぼにも不稔(中に実がつまらない)の稲穂が見られます。
一番端の数列は、まっすぐで雑草もゼロ、養分も一番く分結も順調でしたが、日陰になるせいか、まだ青々として穂も立ったまま。
毎週末に、一生懸命草取りをしたけれど、オテントウ様の力がなければ実りはいただけないのだなあとつくづく実感しました。まさに人事を尽くして天命を待つという心境です。
来週は地域のつぼ刈りで、今年は一枚ずつすべての田んぼを調べるそうです。稲刈りは予定(9月27日)より遅れて10月になる見込みです。

2009年9月6日日曜日

0906 世界のエコビレッジ 日本のエコビレッジ

今夜はエコビレッジ研究会では国内トップの糸長先生(日大生物資源学科教授)をお招きし、エコビレッジの定義や概念からさまざまな事例まで、まさに「エコビレッジのすべて」をお話いただきました。
エコビレッジは単なるエコ装置の集まりではなく、「権力を取らずに社会を変革する」システムだというメッセージが印象に残りました。最近では、日本でもエコビレッジのネットワークや新しい立ち上げの動きがさかんに見られます。各事例も魅力的でしたが、「この新・再定住革命は世界中で反グローバリゼーションとしてリゾーム的に起きており、人びとが価値ある徒党を組み、自分たちの場で変革の行動を起こし始めたことを意味する」という捉え方に強い共感を覚えました。

糸長先生の見解としては、今の段階ではエコビレッジの中にもいろいろなタイプがあってよし。それらの中には淘汰されたり消滅するものもあるだろうが、とにかくさまざまな動きがあることが大切だとおっしゃっていました。また、それらが互いにネットワークを組んで支えあうこと、特に日本型エコビレッジで地方自治体や企業、地縁組織など既存の枠組みとも上手に協働していくことで、閉じた環境にならないことが大切だと指摘されました。

北海道では、アイヌ史以降、人類と自然が共生する定住スタイルが未だ確立されたことがない、という指摘は刺激的でした。私たちのエコビレッジの取り組みが、その問いに対する解答を導き出す作業の一端であると思うと、大きなチャレンジに改めて緊張しますね。


2009年8月31日月曜日

0830 コンポストトイレ製作WS

春から研究を重ねてきたコンポストトイレの自主製作にいよいよ挑戦します。ヨーロッパの農山村で普及しているドライトイレを改良して、北海道の気候や利用にあったものをデザインしてみました。手作りで、できるだけ安く簡単に、もちろん自然に負荷をかけないが目標です。しかも最終生成物は畑や庭で活用することで物質の循環が実現します。ミミズを利用した固体処理は日本でも初めてのトライではないでしょうか。

第1回目の今日は、午前中仕組についてのレクチャー、英国CAT(Centre for Alternative Technology)の取り組み、また今回利用するミミズコンポストに関する学習をしました。

午後はいよいよ現場で基礎部分の施工です。まず液体用のドラム缶を埋めて基材を充填します。セラミックの土管と石炭灰はリン酸の吸着とアンモニアの揮発促進のためです。上には植物を植えて、窒素と塩分を吸収させる計画ですが、日当たりが悪くちょっと心配。固体処理用のタンクはいっぱいになったら、分解を待って取り出す仕組みになっています。この作業がスムーズでないと後のメンテナンスが大変なので、レールとキャスターを使って取り出しやすい設計にしました。

食べるものには気を使うようになっても、廃棄物についてはなかなか意識が向かないものです。いわゆる「臭いものには蓋」ではなく、最後の最後まで自分で処理する、資源として活かせるものはすべて活かすという視点が持続可能なライフスタイルには大切ではないでしょうか。

なお、今回のWSは北海道新聞野生生物基金の助成を受けて開催しています。設計に当たっては、奈良工業の奈良さん、リサイクルファクトリーの本村さんに技術協力をお願いしました。この場を借りて感謝の意を表します。

2009年8月23日日曜日

0823 恵子ガーデン訪問

今日は、かねてからの念願が叶い、みんなで坂本一雄先生の恵子(えこ)ガーデンを訪問しました。夏も終わりという時期ですが、サルビアやペチュニアなどの花が彩り鮮やかに咲いています。コンパニオンプランツとしての機能に加え、美しい風景で道行く人に安らぎを与えたいという先生。

トマト(北の雫)は見事に成っていました。優雅とさえ表現したくなる形のよい樹形と実の着き方です。株の足元にはニラの白い花。防虫効果もあり、微生物を活性化させてトマトの生長に役立つそうです。それにしても、毎年ニラ(多年草)を植え替える手間を惜しまないところがさすがですね。

恵子ガーデンは農薬はもちろん、肥料も与えていません。一部他の方が試験的に落ち葉を30センチくらい埋めたところがあり、そこだけ明らかに成長が悪いのがわかりました。マメの根っこを比較すると、無肥料のところは根粒菌がたくさんできているのに、堆肥を入れたほうは根の成長も少なく根粒菌もほとんどありませんでした。有機と言っても未熟な堆肥を使うことは危険が多そうです。


それにしても、無肥料しかも連作で、病気も出ないし収量も減らないなんてとにかくびっくりです。見てください。このズッキーニ!これは冬の間の保存食にするとか。どんな作物も成長段階に応じて調理や保存方法を工夫して長くいただくそうです。また、種を毎年採って育て続けることで、その土地の特性にあった作物ができ、雨や寒さなどの自然の変化に対応した強い品種が生まれているのです。根気のいる仕事をたったお二人でやってこられた恵子ガーデンに心から感心しました。

2009年8月18日火曜日

0816 畑作業報告

お盆休みも返上して畑作業を行いました。最近の好天のおかげで畑はだいぶ元気になりました。きゅうりはいまだ勢い衰えずです。今日は枝豆の初物もいただきました。窒素分が多かったとみえ、背丈が高く葉っぱが茂り過ぎの傾向にあったので、実が入らないのではないかと心配しましたが、ちゃんと収穫できました。

一時は全滅かと不安だったトマトも嬉しいことに少しずつですが正常な実をつけ始めています。ミニトマトもだいぶ赤くなりました。太陽の力でしょうか。毎回丹念に痛んだ葉を取り、周囲の草取りをして、木酢液などを施したのが効いたのでしょうか。この日はイギリスから来た友人が収穫を手伝ってくれました。

太陽の熱はありがたいものの、定植した秋野菜にとってはちょっと厳しかったようです。数株ですが枯死したものもありました。翌日の天気予報は雨でしたが、万一降らなかったことを考慮して水をやりました。夜に見た映画「裸の島」のような壮絶なものではありませんが、なかなか大変な仕事です。
水菜やちぢみほうれん草などの菜っ葉類も撒きました。

2009年8月12日水曜日

0808 第4回畑の教室開催

今月から借りているコモンハウスのそばで秋野菜を育てることにしました。今日は畝たてと、ブロッコリー、白菜の苗の定植、大根の播種を行いました。炎天下の作業でしたが、人数がいればあっという間。

いつもの玄米菜食ランチもコモンハウスで快適に。トマト味の野菜炒め、にんじんとレーズンのサラダ、春菊とズッキーニ、きゅうりのサラダ、それに具沢山の味噌汁。とうきびも小さいけどおいしいこと!
残念ながらトマトはまだ取れないのでゆめみるさんのトマトをいただきました。こんな甘いトマトがシーズン中に収穫できるでしょうか。


午後はゆめみる農園の畑へ。黒田さん、森さんから「除草はお盆まで」にという話を聞き、ヒエ、イヌタデ、アカザ、イヌホウズキ、スベリヒユなどが種をつける前に除草をしました。スギナは種ではなく地下茎で増えるのですが、これもマメに上を削っておくに越したことはないのでやはり刈ってやりました。きゅうり、ズッキーニ、とうきび、ジャガイモ、今日は大量でしたね。
作業の後はナチュラルスイーツと森さんの歌声で東京へ行くぱちこの門出を祝いました。