2009年6月30日火曜日

0628 畑&田んぼ作業報告

北海道にいよいよ夏到来。作物も雑草たちも見事にたくましく成長しました。何が植わっているのかわからないような畑の姿に一同唖然。それでも人海戦術のなせる業です。みなで頑張って除草すると、最後は何とか畑らしくなりました。それにしても、1週間に一度の作業ではやはり足りませんね。

生育の思わしくなかったズッキーニやかぼちゃもこの数日の好天のおかげか、だいぶ元気になりました。じゃがいもも薄紫の花を咲かせています。

花豆の支柱やトマトの芽かき、溜まっていた作業を次々にこなし、とうきびにはヒトデ堆肥を追肥としてあげました。


初めてのブロッコリーとキャベツの収穫に満面の笑み。キャベツはこの時期にしては珍しいくらい虫食いもなく、良品でした。パオパオの効果には違いないのですが、思わず誇らしくなってしまいます。
このあと本村さんが自慢のダッチオーブンで料理してくれた野菜の蒸し煮は絶品でした。特にキャベツの甘かったこと!




畑を後にすると、次はメノビレッジの田んぼへ直行。
こちらも1週間前にしっかり除草したにもかかわらず、ミズアオイがびっくりするほど成長していました。ドロイ虫は思ったよりも増えていません。毎週、根気強く潰した成果だろうとレイさん。念を入れてモップで叩き落とします。田んぼは暑さで水が温まり、足湯をしているような感じでした。今日から水位を落としてイネの成育を早めるそうです。午後からのプログラムの時間が迫っていたので、最後のほうは駆け足の作業になりました。来週がちょっと心配・・・。
待ちに待った太陽の下での作業日でしたが、ちょっと激しすぎたかも。30度近い炎天下で、しかもダブルヘッダーの強行軍に、みな帰りにはぐったりでしたね。お疲れ様でした!

2009年6月24日水曜日

0623 第4回座学「自然共生型汚水処理」

今日は北大工学部大学院の船水尚行教授をお招きして、講演とディスカッションを行いました。

私たち日本人は1人当たり1日200リットルの水(トイレのフラッシュは1回15リットル!)を使っているのに対して、アフリカには1日10リットルで生活している人たちがたくさんいる。そのような国では安全な飲み水がないだけでなく、し尿処理の仕組みもないため、下痢などの簡単な病気で死ぬ人が後をたたないのです。

そのような視点で水をめぐる環境を見ていくと、トイレは汚物の処理ではなくて、資源の回収装置だという先生の説は、驚きとともに感動を覚えました。下水施設は都市の衛生面向上に大きく貢献はしているものの、途上国ではもちろん、将来の維持管理を考えると、経済的な負担は非常に大きく、また資源の再利用という観点にはたっていません。燐酸などの物質は川に流せば環境にダメージを与えますが、上手に回収して農業で活用すれば有用な資源なのです。そのためには集めず(近場で処理)、混ぜない(分別)ドライトイレ(水を使わないコンポストトイレ)が有効だということがわかります。

先生の話は実に奥が深く、トイレの話から異文化理解、世界の貧困の撲滅と広がります。日本も江戸時代は人糞を売買し、農業に利用していましたが、当時の日本は完璧な循環型社会だったと言われています。これは家畜の少ない東アジア圏に特徴的な仕組で、汚物を排除する文化の欧米やイスラム圏にはない知恵だそうです。

エコビレッジでも目下コンポストトイレの研究中で、この夏製作を予定しています。このような小さな取り組みが、世界の貧困問題の解決や持続可能な社会を支える技術へつながっているのだと感じることができて、俄然気合が入りました。

2009年6月22日月曜日

0621 えこりん村ツアー

今日は恵庭のえこりん村を視察に行きました。農業と環境をテーマに盛り込んだえこりん村のエコ施設やガーデンは、エコビレッジのアイデアを触発させるものがたくさんありました。

トマトの森では、水耕栽培でひとつの株から2万個のトマトを生産しようと試みています。モーツァルトの音楽を聴いてストレスフリーのトマト。お味のほうはどうでしょうか。



排水浄化施設、野草の見本園、鶏の道など興味深いものがいろいろある中で私のお気に入りだったのは、野菜とハーブ、オーナメンタルグラスを上手に組み合わせてデザインされたキッチンガーデンです。あんな農園だったら、おいしくて美しくて、訪れた人がきっと何度も足を運びたくなると思います。

銀河庭園の30のテーマガーデンは、とても短時間で堪能しきれるものではありませんでした。英国チェルシーフラワーショーで金賞を6回も受賞し、世界を舞台に活躍しているランドスケープデザイナー、バニー・ギネスの作品です。柳アートやスクラップオブジェなど、エコビレッジで挑戦してみたいものもありました。

残念ながら期待していたバラは未開花。しかも雨天というハンディの中、ガイドさんの詳しい解説や施工の裏話など聞きながら、あっという間の楽しい3時間でした。
えこりん村で昼食をとり、メノビレッジに直行。田んぼの草取りは先週よりだいぶ楽になっていて、2時間足らずで終わりました。ドロイ虫も心なしか少なくなっているような・・・。ちなみにえこりん村の冬水たんぼでは生き物を大切にするため、除草も虫の駆除もあまりしないそうです。生き物調査はやってみる価値があると思いました。でも、イネの生育はウチのほうが明らかによかったので、苦労して除草している成果が出ているのかもしれませんね。

2009年6月21日日曜日

0620 畑作業報告

今日はこんな寒い日にかわいそうと思いつつも、バジルの定植をしました。トマトとバジルのいい香りの中で作業しているだけで、おいしいイタリア料理を思いうかべてわくわくします。
グリーンピースとスナップエンドウに支柱をし、いよいよ放ったらかしでぼうぼうのスギナも刈ってやりました。健康茶だけでなく、粉末をお菓子に入れてもいいと聞いて、グリーンキッチンがスギナ利用の研究に意欲を燃やしています。除草は腰の痛くなる作業でしたが、終わったらきれいになってすっきりしました。

大豆の草とりで気づいたこと。パオパオをかけていた列は発芽が早いだけでなく、土の軟らかさが断然違います。また、パオパオのないほうは、発芽はしているものの、土中にいる時間が長かったため子葉が虫にやられています。花豆はきれいに出揃いました。2日前にマルチの穴の中を除草してやったのがよかったのか、たった2日でぐんと成長しました。

かぼちゃは葉が未熟なのに花をつけ始めています。寒さがストレスになっているのでしょうか。収穫はあまり望めないかもしれません。

2009年6月18日木曜日

0618 畑作業報告

ちょっと肌寒いけれど久々の晴間。遅れに遅れたじゃがいもの土よせがようやくできました。はびこったスギナの除草に時間がかかりましたが何とか終了。

ズッキーニ、かぼちゃは温度が足りないせいか、本葉が小さくあまり元気がないようです。あとから定植したレタスや春菊も成長がよくありません。
トマトは種がいいのでしょうか、見事にすくすくと育っています。すっかり遅くなりましたが芽かきをして、支柱をたててやりました。2度目の大豆、花豆はうまく発芽しました。
それにしても3週間分の草取りがまだまだあります。あー、腰痛が・・・。アカザのおひたし、スギナのお茶がほしい方はぜひ次の作業にお越しください。

エコビレッジ初収穫 レタス!!


 エコビレッジで初収穫のレタスです。
 とってもみずみずしくて、苦味が全然ありませんでした。
食べるとき、ゆめみる農園さん、土や太陽、、、色んな人たちの顔が浮かんできて、こんな風に食べ物を食べた事あっただろうかと考えさせられました。
 これから楽しみですね!

2009年6月15日月曜日

0614 作業報告


本日は、雨のため畑に入る事は出来ませんでしたが、「坂本先生のお話」「素晴らしいランチ&お菓子」「ゆめみる農園のお二人のお話」といったとっても貴重で素敵な時間を過ごす事が出来ました。
 
 ●坂本先生のお話
《昔は‥》
「エコビレッジ」は、昔の生活そのものである。
昔は(坂本先生が幼いとき)家のまわりには、馬、とり、羊、ヤギ、田んぼ、畑があって、ほとんど自給自足をして生活していた。
 生活から出る生ゴミもたい肥として利用していたが、今の時代は塩分や添加物などが含まれているため、有機物として扱う事が出来なくなってきている。
 また、今の時代はそれぞれの家族が単独で生活している事がほとんどだが、昔は隣近所同士の付き合いがとても重要であった。
 得意な部分があればお互いに補い合い、助け合う心があたりまえにあった。
 それは人と人だけではなく、動物も皆含めたコミュニティであった。

《雑草や虫について》
 「雑草」と「虫」はエコビレッジの畑でも悩みの種であるが、共に生きることは宿命である。
 草(雑草)は友達。
 トマト畑によく生える「アカザ」という雑草は、塩ゆでして食べるととても美味しい。
「雑草」ではなく「野菜」である。
 また、虫は何でもかんでも食べつくすのでは無く、好きな種類が決まっていて、よっぽどの事がなければ、自分の子孫の分まで食べつくす事はしない。
 アカザがとれる畑に変化させていったり、共存する心を育てていく。
●ランチ&お菓子
キッチンチーム「グリーンキッチン」によるランチ。
ゆめみる農園さんのズッキーニやエコビレッジのレタスなど、盛りだくさんでした。
今後、グリーンキッチンでのこれまでのお料理の詳しいレシピなど、まとめていけたらいいですね★














●ゆめみる農園のお二人のお話
 午後は、ゆめみる農園の森さん、黒田さんのお話を聞かせて頂きました。
農業に関わり始めて、農家になって、長沼に来て、、、土の性質が少しずつ変化し、今は色々な種類の作物が穫れるようになったそうです。
 「人が集まって、皆が友達になっていけば、世界は平和になる。」
 黒田さんの言葉に心が温かくなりました。
 
 作物を育てる「作業」を教えて頂く、一緒にやるだけでなく、ひとりひとりのハートの部分を少しずつわかり合って行く事が、エコビレッジの大切な事ではないかと感じた一日でした。
 集まるごとに、また一歩、また一歩と作物が変わっていったり、誰かの気持ちが少し見えたり、自分の気持ちが変化したりしていく事ができるこの場所を、大事にしていこうと感じました。

0613 田んぼ作業報告

いっそう青々とする稲・・・、おっと、誰かが田んぼを荒らしたぞ!どうも鹿が田んぼに入って稲をつまみ食いしたようです。根っこは残しているのでまた成長すると思いますが、こんなダメージもあるんですね。それにしてもミズアオイ恐るべし!1週間でこんなに逞しくはびこるとは。おそらくドロイムシと思われますが、葉っぱがだいぶ食われています。
今日も10人で3時間、葉についたドロイムシとその卵をつぶしながら除草したので前回より時間がかかりました。あ~筋肉痛だぁ・・・。

2009年6月9日火曜日

0609 畑作業報告

雨上がりにさんさんと降り注ぐ太陽。畑の作物も大喜びです。そして雑草たちもむくむくと育っています。マルチの雑草抑制効果もこれだけの量のスギナにはかなわないことがわかりました。マルチがスギナに押し上げられて地面から浮いています。ということで、今日の作業はマルチをはがしてスギナを抜くところから始め、レタスと春菊、撒きなおしのズッキーニを定植しました。



最初に定植したレタス、キャベツ、グリーンピースはよく育っています。ブロッコリーは花が咲いてしまいました。通いの農業では収穫時期を逃すのが問題ですね。発芽が難しいと心配されたにんじんはちゃんと出ていました。これは除草して間引きました。

ジャガイモもすくすく育っていますが、除草とともに、土寄せの作業が必要です。



間引きが遅れたかつお菜は、根がからまってもう間引けない状態です。これは次回ハサミで頭を切ってランチにいただきましょう。だいぶ虫にも食われています。

2009年6月8日月曜日

0607 作業報告

今日も張り切って田んぼの草取りです。わずか1週間で、ミズアオイが見事にはびこっていて、チェーンでは除草しきれなくなっていました。手で丁寧に泥をかき混ぜると小さな根っこが無数に浮いてきます。助っ人2人を迎えて11人で約2時間。普段の運動不足を解消するのにちょうどいい作業でした。

今の時期は雑草を抑えるために水量を多く、雑草の追随を許さない段階になったら水を減らしてイネの成長を促すとレイが説明してくれました。いろいろなことを考えながら管理されているんですね。

アメンボやドロイムシ、生き物たちも活発になってきています。ドロイムシについては作物に害を与えるので手で潰します。今後は、コイツ等との勝負です。
それにしても、すっかり泥んこのやみつきになっている人もいるようです。美容と健康のために「田んぼエステ」が流行るかも??


畑の作業は前日からの雨で中止しました。心配なのでちょっとだけ見てきましたが、トマトやきゅうりは順調です。間引きの遅れたラディッシュやかつお菜は次回サラダでいただきましょう。こちらの畑もそろそろがんばって除草しないと大変です。地獄の門まで続いていると(地域の農家が)言うスギナがたくさん出てきて、マルチも突き破って茂っています。 来週は気合を入れて除草をします。


撒きなおした大豆(マルチあり)が発芽していました。坂本先生の話では、大豆が虫にやられたのは鶏糞が原因ではないかということです。というのもゆめみるさんの大豆も同じように虫にやられたのですが、そういえば、播種したときハエが飛んでいたのに私も覚えがあります。あの時ハエが卵を産み付けて、幼虫(ウジ)が大豆を食べたのです。動物性堆肥は虫がわく可能性があるので完熟を使うのが大原則ですが、たとえ完熟でも撒いた後に時間を置くときはパオパオで覆って虫が寄らないように工夫がいるようです。

田んぼも畑も本当に奥が深いですね。
特に、有機栽培では生き物たちの性質を熟知して、いろいろな工夫で雑草や害虫を駆除していかなければなりません。
写真(左)はメノビレッジで見たかぼちゃとライ麦の混植。 ライ麦には雑草抑制効果があり、刈り取ったライ麦の足元にかぼちゃを植え、雑草を抑えると同時にマルチ効果をねらっています。防風にもなって一石三丁。

2009年6月5日金曜日

第3回座学「暮らしのエコロジー」終了

温暖化の影響で100年後は札幌も函館も釧路も水没?!そんなショッキングな映像から始まった第3回の座学講座。「それなら私たちにできることは何?」と様々なアイデアやポジティブな意見が飛び交った2時間でした。

使わない電気を切ることくらいは知っていても、「再生エネルギーはお金がかかるし効果が心配・・・」と二の足を踏んでいるのではないでしょうか。確かに現実的に効率の点で難かしいものもあるようですが、長い目で見て初期投資をカバーして地球が守れるならぜひともトライしたいものです。

冷蔵庫のドア開閉は45度、家の断熱効果をあげる二重カーテン、炊飯器の保温を止める、エコドライブを心がける、ハンドドライヤーを使わずハンカチを持ち歩く、などなど今日からでもできる「暮らしのエコロジー」もたくさんありました。「いろいろ知ったね」で終わらず、日々の生活の中で実践していきましょう。

2009年6月3日水曜日

0602 畑作業報告

今日は先週末に雨で流れた花豆の播種、きゅうり、かぼちゃ、バジル、マリーゴールド類の定植をしました。かつお菜やにんじんの間引き、それと除草は週末の作業にとってありますからご心配なく。


ズッキーニの苗はあまりに成長が悪いので撒きなおしてもらいました。ゆめみるさんの苗は同じ種でちゃんと生育しているので、培養土として使った黒土に容疑がかけられています。愛情が足りなかったのかしら・・・。(泣)

早熟なブロッコリーはもはやピークを超えるかという状態で、よっぽど収穫しようかなと迷いましたが、初物を独り占めしてはみなさんに恨まれると思い残してきました。週末には花が咲いてるかも。


写真はゆめみるさんのレタスです。みずみずしくておいしかった!次の公開作業日のランチが楽しみですね。

2009年6月2日火曜日

0531 作業報告




  
本日は、メノビレッジさんからすぐ近くの長沼第人気のお店「ハーベスト」でランチをしてから、田んぼの草取りを行いました。
 先週と同様、雨の降る中でしたが、美味しいごはんにパワーをもらい、元気に作業出来ました。
 すごく素敵なお店でしたので今回参加出来なかった方も、是非次回また企画しましょう!
 

 一週間経った田んぼは水と土がくっきり分かれていて、既に雑草が出始めている様子がはっきりわかりました。
 除草の初期段階ではこのような用具を使って作業出来るそうです。
 木の棒にたくさんの鎖がたれさがっていて、この鎖が小さな雑草をかいてくれます。


 手で土をかき混ぜるとたくさんの雑草の根が浮かんできました。
稲とそっくりな雑草ーミズアオイは、一本からやく一万個の種を飛ばすのだそうです。
 今小さい時期にしっかり除草作業を行う事で、夏はほとんど作業がいらなくなります。
 しかし、もう少し暖かくなるとフンコロガシの幼虫が葉っぱを食べるという問題も起こってくるようですが、ほうきではらい水に落とすとアメンボがエサにしてくれるそうです。
 カメムシも葉を食べてしまうので、レイさんは一匹一匹手でつぶしたという、地道なお話を聞きました。
(つぶすときは上と下からはさんでつぶすらしいです。横からだととげが刺さるとの事・・・

 一週間後には小さな「穂」が出始めます!
 来週は晴れると良いですね★