2011年7月16日土曜日

恵子ガーデン訪問

16日(土)午後のプログラムは、恵子(えこ)ガーデンの見学でした。恵子ガーデンは畑の講師である坂本一雄さんの農園です。

50年以上かけてつくられた農園は、約20aと農園としてはそれ程広くはないのですが、巧みに目をかけ手をかけられた美しい場所です。
堆肥も肥料も投入せず、もちろん除草剤や農薬も使用せず、除草も年に2度くらいしか行わないという坂本さんの農園は、「手をかけなくていいんです」とのご本人の言葉をにわかには信じがたいほど整然としています。参加者の方々からも感嘆の声が上がりました。
ただ、よく見ると確かに多種多様な虫などが生きていることがわかります。作物だけが存在するのでなく、虫や鳥など地域に生きる様々な野生生物をも取り込んだひとつの生態系になっている、ということなのかもしれません。

除草を実演する坂本さん(写真下)。地表数センチに伸びた段階で表面を「掻く」ようにして草を取る。大きくなり過ぎるとしっかり根が張っていて深く掘らないと取れませんが、その作業によって土の中の雑草の種をさらに地表に招くことになったり、微生物のつながりを壊すことになったりするとお話がありました。絶妙なタイミングで最少の手を加え、作物の成長を手助けしてあげる、これが坂本さんの実践する自然農です。


観察と研究を繰り返し50年以上かかってできた空間なのですから、簡単には真似できませんが、その技術や知恵を少しずつでも学びたいと坂本さんの言葉に耳を傾けたひと時でした。

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