2011年8月14日日曜日

ベランダガーデン

久々に札幌の我が家のベランダガーデンの様子です。






実は、プランターの作物が大きくなるにつれて、日照量不足でパプリカ、なんばん、レタス、シソはひょろひょろに、きぬさやは枯れてしまいました。欲張ってたくさん植えたのが悪かったのです。通風不足か、ズッキーニは灰色かび病になってしまいました。その中でもばりばり元気なのはトマト。北の雫特徴の美しい流線型の房が見事です。


他の作物もプランターを減らして日当たりをよくしてからは少しずつ逞しくなり、パプリカはようやく色づき始めました。病気になったズッキーニも長沼でしばらく陽に当てた後、ガーデンに移植したら復活しました。レタスやルッコラも再挑戦しています。やっぱりお日様が大切。日照の限られるベランダでは、窮屈な植栽は禁物ですね。

2011年8月7日日曜日

下川で森の合宿





8月の宿泊研修は下川町まで足を伸ばしました。



下川町は、地元の資源である森を活かした森林体験プログラムと、環境負荷を減らすまちづくりの取組みがさかんで、道内でも先進的な環境モデル都市として知られています。昨年は「炭焼き体験」のプログラムに下川町森林組合から講師を招いて長沼で実習を行いました。炭は畑の栽培その他で自給ライフには貴重な資材なので、単体でやっても有益なプログラムですが、今年は、炭になる前の森林資源がどう育てられ、どんなふうに活用されているのかを幅広く学習しようと下川までやってきました。

さて、この週末はこの夏一番の猛暑でしたが、体験の森に入ると、中は気温が一気に5度くらい下がったようにひんやりしています。NPO法人「森の生活」の森林体験ガイド麻生さんにリードされ、まずはトドマツの枝を間伐する作業から。枝の落とし方を教わり、葉っぱの匂いをかいでみると清々しい芳香にみな感激。これを蒸留して精油をとるのです。カラマツやエゾマツでは精油の生成量が8分の1ほどとか。しかもトドマツのほうが香もずっとさわやかな感じがします。森のアロマを思い切り吸い込んでしばしリラックス。とったトドマツは、森の生活が管理をしている宿泊研修施設ヨックルに持ち帰り、卓上の蒸留装置に葉っぱを詰め、精油を抽出しました。熱を加えて蒸気の中に放出された香のエッセンスをパイプに溜め、水蒸気を液化させます。精油は水より軽いので上に浮き、下に蒸留水がたまります。その蒸留水を慎重に抜いて、残った精油を大事に大事にビンに入れました。製品になったものと比べるとまろやかな香りです。蒸留水は化粧水として使ってもいいと聞き、さっそく使ってみました。



蒸留を待つ間はお約束の炭焼きです。昨年に続いて下川町森林組合の渡辺さんに指導していただきました。ちゃんとした窯がなくても、ドラム缶を設置する手間をかけなくても、ただ地面に穴を掘って木材を並べ、トタン板で蓋をするだけで炭が焼ける、伏せ焼きという方法です。まずは材料の丸太を手鋸で切る、この作業が大変。汗だくになったところで「では文明の利器に頼ってみましょうか」とチェーンソーの登場。切った丸太を穴の中に敷き並べ、煙突とトタンを設置したら土をかぶせて火をつけます。後はせっせと扇いで温度をあげること4時間あまり。寒い季節なら芋でも焼いて火を楽しむところですが、今日はこの炎天下。温度も上がっているのかどうかわかりません。本当は煙が透明になってくるまで高温にしなくてはいけませんが、タイムアウトで蓋をしました。翌朝、どきどきしながら開けてみると・・・。うーん、3分の1というところでしょうか。入口近くは炭化し、奥はまだ火が回っていないという状態でした。やはり密封する前の温度が低かったようです。でも、この方法なら準備が簡単な分、もともと歩留りが低いと想定してかかればそれなりに効果的です。長沼に帰ってからいろいろ工夫してやってみようと思います。

2日目は森の生活代表の那須さんに、下川町の森林資源を使った加工所やエネルギー施設などを案内していただきました。下川は昔から林業はさかんでしたが最近まで下川産の材料を地元で使っていなかったとか。価格だけで競争すればやはり外国の大量生産にかなわないのでしょう。それが1951年に台風で倒れたカラマツの利用方法としての炭づくりをきっかけに、今ではさまざまな森林資材の加工、活用によって、地材地消を進めています。針葉樹の丸太や集成材、白樺の間伐材(といっても太い!)で作る割り箸、トドマツの葉っぱは精油をとるだけでなく乾燥させて舗装材にしたり、抜根した廃棄物も燃料にしたりして、最後の最後まで使い尽くしています。


ここで考えさせれるのが、木を植えながら森を育て、材として使っていくという、循環型の森づくりが非常に息の長い事業であり、経営的な自立が難しいという点です。いくら植林をしても、育てるコストを生み出すためには、資材を活用して収益をあげなければなりません。巷には植林だけ喜んでやる人がたくさんいますが、それを育てる苦労や費用を負担する気はないように見えます。

たとえば、割り箸を例に考えてみましょう。割り箸は環境保全主義者から目の敵にされがちです。確かに「使い捨て」という非難はありますが、それほど単純な話ではないように思います。建材になるような樹木を切って作った割り箸を海外から輸入してくるケースは別ですが、国内の森林を育てるプロセスで発生する材を有効活用するには、むしろ割り箸も日本の古い文化としてサポートするべきではないでしょうか。


環境モデル都市、下川。チップボイラーを公共施設や町営住宅に使ったり、地熱やペレットボイラーを備えた環境共生型住宅でエコ体験イベントが開催されたり・・・。行政、NPO、森林組合がリンクしながらいろいろな活動をお互いに支えあっており、まちづくり全体に広がっていました。暑かったけれど、実り多い合宿でした。



2011年7月30日土曜日

エディブルガーデン最盛期

夏のエコビレッジのランドマークとなっている直径14メートルのエディブルガーデン。ズッキーニやキュウリ、ピーマンなど果菜類の収穫が始まっています。最近暑さが続いたおかげでトマトも色づき、ゴーヤもすくすく伸びてきました。ズッキーニは甘くて柔らかく、生でも炒めても煮物でも美味しく人気です。隣りのボリジやタイムに寄ってくる蜂が、受粉を助けてくれるのでしょう。次々と実がついてあっという間にバットのように大きくなってしまいます。マリネや漬物にもしてみましたが、どうも他の調理法より味が落ちるようです。最近、ウチのスタッフは、ドライズッキーニの美味しさを発見しました。どなたかズッキーニの大量料理レシピを教えてください。
実際、自給自足を目指すには料理上手を目指す必要がありそうです。夏の最盛期に大量に採れる野菜を上手に加工保存しなくては、積雪期に食べるものがなくなってしまいますから。畑が一番忙しい夏に、その時間を確保するのはなかなか大変ですが、集団で菜園をやるメリットの一つは大勢でたくさんの加工ができたり、収穫物を分け合って食べられることです。昔は女性たちが漬物や乾物などの保存食をせっせと作ったのでしょうね。今では少人数家族になったり、家にスペースがなくなったりして、保存食はデパ地下に頼る生活になってしまいました。でも、やはり手作りは違いますよね。

それにしても、無農薬栽培なので、キャベツなどのアブラナ科はいつもボロボロです。ガーデンの美しい花に惹きつけられて、蝶も喜んでやってきますから、当然、青虫やアゲハの幼虫がいっぱいです。ガーデンではさすがにトンネルもかけられず、もっぱら手で捕殺しています。今日も朝から100匹以上捕ったかな。坂本先生はにっこりと虫たちにも微笑むそうですが、私は片っ端から捕ってます。え?鬼のようだなんて言わないでね。

2011年7月17日日曜日

今ホットなテーマ「コミュニティビジネス・ソーシャルビジネス」

今回のテーマはエコビレッジが最も苦手とする「ビジネス」。講師は国際大学観光学部教授で、北海道コミュニティビジネス・ソーシャルビジネス協議会の副会長、吉岡宏高先生です。
株でもうけて六本木ヒルズに住むエグゼクティヴが憧れだったひと昔前の若者に比べて、最近では「いい社会の実現」にやりがいを見出す「コミュニティビジネス・ソーシャルビジネス」が学生の関心の的とか。とても頼もしい話ですね。元気がないと言われる若者ですが、「お金」や「名声」よりも、弱者をサポートしたり、自然や文化を守ることに生きがいを感じてくれるなら、そんな社会には希望があると思えてきます。「24時間働けますか」なんてCM(古過ぎ?)にもあったような非人間的な暮らしではなく、自分のペースでのんびりと、という志向も強くなっているのでしょう。

「収入半分、ストレス半分」とは吉岡先生の言葉ですが、実際、私は役人を辞めて収入は半分以下になりましたが、ストレスフリーに近い生活を楽しんでいます。もっとも、「地域や弱者のための」仕事でなかなか稼げないのも世の事実です。それに、自分のやりたいことを実現するためにはのんびりしているわけにはいきません。正直、「休日」もなくなりました。でも、やっていることが好きだから「休みたい」という欲求もなくなったし、ストレスがなければ発散のためのお金も必要ないので問題はないのです。
ひたすら上司の文句を言ってる人や過酷な労働とストレスで健康を害している人を見ると、さっさと辞めてしまえばいいのにと心の中で思ったりします。でも、もうけなくてもいいけれど、自分が自立していくための必要最低限の収入は重要です。NPOだって、非営利、非分配が原則ですが、働いた分に対しての対価は当然認められるし、そのためには、戦略も組織マネジメントも求められます。「売るべきもの」と「売れるもの」を見極めるバランス感覚が大事という先生のお話に、全くだと思いました。NPO業界では「売るべきもの」に見方が偏り、いわゆる一般ビジネスでは「売れればいい」という発想だけになりがちですが、そのバランスがとれていれば、形態は何でもいいんですよね。

今日はビジネス立案を体験するグループワークに挑戦しました。エコビレッジを舞台に「学び」や「ツアー」をテーマにしたビジネスを考え、コンセプトや手法をまとめて発表しました。短時間にも関わらず、なかなか面白い案も出ていて感心しました。参加した人々は「考えを文字や図に表すことで、頭の中が整理された」「人と意見を交わしながら作っていくのが面白かった」と楽しんでいたようです。表現するプロセスで考えが深まったり、他人の意見に触発されて新しい発想が芽生えたりもします。NPO的な組織では、既存の会社組織や行政のようにトップダウン方式での意思決定ではなく、このようにインタラクティブに刺激しあいながら、構成員が主体的にかかわらなくてはいけません。そのための話し合いの方法なども大切だなと思いました。

コンポストは、「還す仕組み」




17日(日)総合コース。最初のテーマは、「堆肥・コンポスト」。
どちらも良く聞く言葉なのですが、実は曖昧としていて解釈がわかれていたりもします。そこで、バイオトイレ(写真左)やミミズコンポスト(写真右)、生ごみ用の段ボールコンポスト、屋外に積んである稲わら堆肥などを紹介し、実際に作業もしていただきながら、その原理や目的を考えてみました。

「堆肥=コンポスト」ととらえることもありますが、一般的には「コンポスト」は生ゴミや汚泥などの主に都市生活から出る廃棄物を処理することを目的とされるようです。バイオトイレ(コンポストトイレ)などは完全に「処理」を目的としたものですね。堆肥の方が、やや広義な言葉なのかもしれません。
ただ、本来の堆肥が植物由来の材料を使うのに対し、コンポストは場合によってはすべての残渣を処理したりもします。コモンハウスで使っている段ボール堆肥では、むしろ肉魚を投入した時の方が熱が高くなって早く処理されるという面もあります(入れすぎるとハエがわきやすくなるので良くありませんが)。

さまざまな方法、技術があって「難しい」「どれをすればいいのかわからない」、もしくは「材料として○○がなければならない」と考えてしまいがちですが、大事なのは「仕組み」を知ることなのだと思います。その「仕組み」を単純に言えば、「微生物(もしくはミミズなどの生物)が食べて分解してくれる」ということ。バイオトイレも稲わらの堆肥も段ボールコンポストも、そして町の大きな生ごみ処理施設も、結局は同じ原理なのです。
そして素晴らしいことに、分解されて残ったモノは、必ず次の生物の糧となります。つまり、堆肥やコンポストが畑やプランターの植物、作物を生かしてくれるわけです。人糞や生ごみを直接プランターに入れると悲惨なことになります(!)が、微生物などに分解してもらったものなら大丈夫。マンションのベランダでだって問題なくなります。

これは、つまり自然界の縮図でもあります。
山の草木の枝や落ち葉、野生動物の死骸から糞までを虫や微生物が分解して土に還し、植物が生きる糧にする。すべてが無駄なく、意味を持ち、循環していく。それが自然の姿。堆肥やコンポストは、疑似的にそれを行うものなのです。

人糞から生ごみまで、そのままでは困りものの廃棄物を「生命の循環に還す」のが堆肥やコンポストであり、その役を担ってくれているのが微生物たちである、と知ることが、まずは重要なのでしょうね。

2011年7月16日土曜日

恵子ガーデン訪問

16日(土)午後のプログラムは、恵子(えこ)ガーデンの見学でした。恵子ガーデンは畑の講師である坂本一雄さんの農園です。

50年以上かけてつくられた農園は、約20aと農園としてはそれ程広くはないのですが、巧みに目をかけ手をかけられた美しい場所です。
堆肥も肥料も投入せず、もちろん除草剤や農薬も使用せず、除草も年に2度くらいしか行わないという坂本さんの農園は、「手をかけなくていいんです」とのご本人の言葉をにわかには信じがたいほど整然としています。参加者の方々からも感嘆の声が上がりました。
ただ、よく見ると確かに多種多様な虫などが生きていることがわかります。作物だけが存在するのでなく、虫や鳥など地域に生きる様々な野生生物をも取り込んだひとつの生態系になっている、ということなのかもしれません。

除草を実演する坂本さん(写真下)。地表数センチに伸びた段階で表面を「掻く」ようにして草を取る。大きくなり過ぎるとしっかり根が張っていて深く掘らないと取れませんが、その作業によって土の中の雑草の種をさらに地表に招くことになったり、微生物のつながりを壊すことになったりするとお話がありました。絶妙なタイミングで最少の手を加え、作物の成長を手助けしてあげる、これが坂本さんの実践する自然農です。


観察と研究を繰り返し50年以上かかってできた空間なのですから、簡単には真似できませんが、その技術や知恵を少しずつでも学びたいと坂本さんの言葉に耳を傾けたひと時でした。

2011年7月2日土曜日

柳のベッドづくり

さて、その後ガーデンはどうなっているでしょうか。ごろごろの土の塊の中に定植して活着が心配された苗たちも、ちゃんと根付いたようです。ここの土は粘土質で根が張りづらく、初期生長が遅いのが特徴ですが、一度根付いてしまえば一安心です。

今日は柳のベッドを作りました。まず焼き丸太杭を打ち込みます。実はこれが結構重労働。丸太の枠ができたらそれにはわせるように柳を一本ずつ前後に通し、編んでいきます。内側に防草シートを張り、タッカーで止めて、器ができたら中に砂利、堆肥(昨年から積んであったもの)、籾殻、黒土を入れました。あ、すでに背中が筋肉痛になりそう・・・。
高いベッド(レイズドベッド)は見た目に美しいだけでなく、腰を曲げなくても作業がしやすく、余計に土を踏みつけることなく管理できるメリットがあります。水やりに少し注意が必要ですが、一度根付いた植物はあまり問題ありません。今年は柳でフェンスやアーチにも挑戦しようとしているところです。

新しいレイズドベッドには、タイム、チャイブ、ローズマリーなどハーブのほか、かぼちゃやゴーヤ、ルバーブなどを植え込みました。せっかくの高さを利用してごぼうや大根などの根菜類も植えてみます。お花はブルーサルビアと日々草でおとなしめに。ちなみに日々草はアルカロイドを含み、抗癌薬の原料だそうです。






せっかくの可愛いガーデンがスギナに覆われないよう、週に1回はせっせとスギナを抜いています。実は私はこれが嫌いではありません。日々のあわただしい生活のリフレッシュとしてむしろ楽しんでいます。除草しながら野菜や花の状態もよくわかるし、黒いアマガエル(たぶん)や変わった色の毛虫を見つけたり、ガーデンの変化に気づく時間でもあります。それに、スギナは高血圧や心臓病にも効く健康食品。今年は会員さんがスギナを上手に乾燥させておいしいお茶の入れ方も研究しています。画期的な活用方法が見つかれば、除草も一転して収穫に変わるでしょう。