2010年5月25日火曜日

5月22・23日 第2回総合コース

第2回の総合コースでは、まず体験塾の学びのベースともなっているエコビレッジを取り上げました。それぞれの国々、グループごとに特徴があり、一言ではくくれませんが、環境への負荷を減らし、住民同士が主体的・自立的に助け合うことで、収入は少なくても幸福度の高い生活が成り立つ、そんな取り組みがエコビレッジです。もちろん、中には経済的な理由で破綻したり、人間関係で躓いて組織がうまく運営できなかったりするコミュニティもありますが、化石燃料に依存するグローバル社会に対峙した、持続可能な社会へのヒントがあると思われます。
一方、現実的に大量消費社会に生きる私達の生活を取り巻く課題も、一つひとつ考えていかなくてはなりません。リサイクルやマイ箸など、一見よさそうに見える取り組みも、見方を少し変えるとマイナスの要素も必ずあり、ともすると「これさえやっていれば」みたいな錯覚に陥る危険性も否定できません。植林や食品添加物などさまざまなテーマを取り上げ、みんなで議論することで、理解の幅を広げることができたと思います。
最後は仏陀銀行という仕組みで地域通貨に取り組んでいる、四方僧伽の上川さんにお話いただきました。ビルマやカンボジアなどの国々で起こっている理不尽で悲しい出来事に対して四方僧伽が行っている支援活動の話と、私達日本人が自立するということは関係なさそうで実はとても深い関係があるのです。自立した地域、自立した社会を補完するツールのひとつとして地域通貨があります。実際にはいろいろな理由で仕組みが上手く機能しないという課題もありそうですが、まずは自らが考えて主体的に他者と関わりを持とうとすること、希薄になった地域での関係性を取り戻そうという動きとして有効だと思いました。

5月22日 畑の教室

第2回の畑&田んぼコースでは、前回種まきしてそれぞれの家で育てたカボチャやレタスの苗を持ち寄りました。同じ日に同じ土に撒いた種が、生育環境でこんなに育ち方が違うのかと驚くほどの違いです。ひょろひょろやずんぐりなど、個性いっぱいの苗が並びました。

坂本先生が、それぞれの苗についてコメントをしてくださいました。ひょろひょろ(徒長苗)については、日照不足の他、水のやり過ぎや高温が原因として考えられるそうです。間引いたカボチャの葉は天ぷら、茎はきんぴらがおいしいとか。

コモンハウスの苗は明らかに日照不足でしょうね。育苗用土もできるだけ現場の土に近いものをと畑の土を半量混ぜているのですが、粘土分が多いので表面が固まっているものもあります。縁側で日照も足りず、温度も低すぎて、少しかわいそうなベビーたちですが、それでも最近の暖かさで何とか苗らしくなってきました。

先生のところでは、籾殻や米ぬかなどをあわせて発酵させ、5年かけて育苗用の土を作るそうです。土には1グラムあたりに約7000から8000の微生物が生きており、環境によってその中の麹菌が繁殖したり、納豆菌が活性化されたりするのです。まさに生き物ですね。また、植物の根に生息するバクテリア同士がお互いに作用し、作物の栽培を助けるケースもあります。たとえばカボチャとネギが相性がいい(コンパニオンプランツ)と言われるのは、それぞれの根に付着しているバクテリアの働きなのです。
私たちも先生のやり方を習って、かぼちゃとネギを並べて植えました。

残った芋(メークイン)も植えました。去年平畝で作ったら、腐ってしまったので、今年は高畝にしてみました。固い土で作業が大変でしたが、みんなで交代でやれば腰も痛めず作業も早いですね。それにしても、今日は久しぶりの畑作業日和でほっとしました。

2010年5月11日火曜日

5月8日 サンガーデン訪問

今日は雨で外作業ができないので、恵庭のサンガーデンさんで苗の作り方を勉強しました。

まずは土谷美紀さん(サンガーデン常務取締役)の案内でプロの舞台裏を見学させてもらいます。苗業者はそろった品質の商品を決められた日程で大量に発注するのが宿命。種の発芽条件は植物の種類によって異なるため、花の種類ごとに温度や湿度、日照などの条件をあわせ、かつスペースや作業工程の管理をするのは並大抵の苦労ではありません。ホームセンターで安価に手にはいるペチュニアやベゴニアの苗。種は野菜に比べてずっと小さく扱いにくく、発芽の条件も複雑で生長も遅いと聞き、あんなに安く買っては申し訳ないという気持ちになりました。

次に種まき・苗づくりに重要な土について学びました。植物を育てる目的や条件にあわせて土の物理性、化学的性、多様性のバランスをとりながら、よい環境を作っていくことが大事、と説明する土谷さん。

最後はコンテナやハンギングバスケットを使って楽しい寄せ植えです。それぞれ選んだ野菜や花の苗を色や形状を考慮して上手に組み合わせます。
そっか~。ついいろいろな色や形のものを入れたくなるけど、成長したときを考えると色も種類も数を絞ったほうがよさそう・・・。
作ったコンテナとバスケットの寄せ植えは、長沼のガーデンに登場する予定です。どんな可愛いガーデンが出来上がるでしょうか。楽しみです。

2010年5月6日木曜日

5月4日 ガーデンの床づくり

ようやく土が乾いたのでロータリーをかけてガーデンの床づくりの準備ができました。
今日はサークルガーデンの全体枠を作るのが目標です。ヌキと呼ばれる板を使ってアールをつくり、焼き丸太で止めるという作業をしました。園路の部分は同様に枠を作って埋め込みします。

下はまだ水分を含んだ硬い地面なので、埋め込み作業が大変でした。かなり腕力のいる仕事です。明日は筋肉痛になりそう・・・。でも、全体の4分の1ですが、美しいサークルの一部が出来上がり、ここに植え込みをするのが楽しみです!

2010年5月3日月曜日

5月3日 稲苗の生長

メノビレッジの稲の様子を見てきました。先月23日に種まきした直後の低温が原因で、発芽もそろわず生長もあまりよくないということです。温度維持のために、シートをかぶせたり、綿密な管理をしていますが、日照が少ないのはどうしようもありません。今月29日に予定していた田植えは来月に延期になりそうです。

2010年5月2日日曜日

5月2日 畑・田んぼコース第1回

GWは張り切って種まき!と外に飛び出したいところですが、どうも今年は様子が違いそうです。

4月の低温と先週の長雨のおかげで畑はとても作業ができるような状況ではありません。無理して芋だけでも植えようかと思いましたが、地温を測るとたった5度。坂本先生が氷を入れて冷やした水と、種まきの適温の水(12~15度)をボールに入れて違いを確認させてくれました。

というわけで、第1回目の畑の教室は、坂本一雄先生に「種」のお話をたっぷりしていただきました。家庭菜園のベテラン、あるいはプロの有機農家でも「種」は買うもの、という方が多いのでは?坂本先生はご自身で長年種を自家採取されています。128種類の種取りをするのですから、何と根気のいる仕事でしょうか。種が水や土と同様に大変貴重であることを知り、袋にたくさん入っているからと無造作に扱ってはいけないなと思いました。とりわけ自然農のようにその土地の自然に大きく頼る農業では、プロ農家仕様に育種した種ではなく、そこの土地に適合したものを育てたいものです。
土に「良い土」「悪い土」はない。良くするのも悪くするのも耕す人次第だ、という言葉が印象的でした。

後半はキャベツ、レタス、かぼちゃの種をポットに撒きました。一部は家に持ち帰って観察してもらいます。実は、コモンハウスは温度が低く日照も悪いため、あまり苗の生育がよくありませんが、みなさん上手に育てられるでしょうか。