2009年8月31日月曜日

0830 コンポストトイレ製作WS

春から研究を重ねてきたコンポストトイレの自主製作にいよいよ挑戦します。ヨーロッパの農山村で普及しているドライトイレを改良して、北海道の気候や利用にあったものをデザインしてみました。手作りで、できるだけ安く簡単に、もちろん自然に負荷をかけないが目標です。しかも最終生成物は畑や庭で活用することで物質の循環が実現します。ミミズを利用した固体処理は日本でも初めてのトライではないでしょうか。

第1回目の今日は、午前中仕組についてのレクチャー、英国CAT(Centre for Alternative Technology)の取り組み、また今回利用するミミズコンポストに関する学習をしました。

午後はいよいよ現場で基礎部分の施工です。まず液体用のドラム缶を埋めて基材を充填します。セラミックの土管と石炭灰はリン酸の吸着とアンモニアの揮発促進のためです。上には植物を植えて、窒素と塩分を吸収させる計画ですが、日当たりが悪くちょっと心配。固体処理用のタンクはいっぱいになったら、分解を待って取り出す仕組みになっています。この作業がスムーズでないと後のメンテナンスが大変なので、レールとキャスターを使って取り出しやすい設計にしました。

食べるものには気を使うようになっても、廃棄物についてはなかなか意識が向かないものです。いわゆる「臭いものには蓋」ではなく、最後の最後まで自分で処理する、資源として活かせるものはすべて活かすという視点が持続可能なライフスタイルには大切ではないでしょうか。

なお、今回のWSは北海道新聞野生生物基金の助成を受けて開催しています。設計に当たっては、奈良工業の奈良さん、リサイクルファクトリーの本村さんに技術協力をお願いしました。この場を借りて感謝の意を表します。

2009年8月23日日曜日

0823 恵子ガーデン訪問

今日は、かねてからの念願が叶い、みんなで坂本一雄先生の恵子(えこ)ガーデンを訪問しました。夏も終わりという時期ですが、サルビアやペチュニアなどの花が彩り鮮やかに咲いています。コンパニオンプランツとしての機能に加え、美しい風景で道行く人に安らぎを与えたいという先生。

トマト(北の雫)は見事に成っていました。優雅とさえ表現したくなる形のよい樹形と実の着き方です。株の足元にはニラの白い花。防虫効果もあり、微生物を活性化させてトマトの生長に役立つそうです。それにしても、毎年ニラ(多年草)を植え替える手間を惜しまないところがさすがですね。

恵子ガーデンは農薬はもちろん、肥料も与えていません。一部他の方が試験的に落ち葉を30センチくらい埋めたところがあり、そこだけ明らかに成長が悪いのがわかりました。マメの根っこを比較すると、無肥料のところは根粒菌がたくさんできているのに、堆肥を入れたほうは根の成長も少なく根粒菌もほとんどありませんでした。有機と言っても未熟な堆肥を使うことは危険が多そうです。


それにしても、無肥料しかも連作で、病気も出ないし収量も減らないなんてとにかくびっくりです。見てください。このズッキーニ!これは冬の間の保存食にするとか。どんな作物も成長段階に応じて調理や保存方法を工夫して長くいただくそうです。また、種を毎年採って育て続けることで、その土地の特性にあった作物ができ、雨や寒さなどの自然の変化に対応した強い品種が生まれているのです。根気のいる仕事をたったお二人でやってこられた恵子ガーデンに心から感心しました。

2009年8月18日火曜日

0816 畑作業報告

お盆休みも返上して畑作業を行いました。最近の好天のおかげで畑はだいぶ元気になりました。きゅうりはいまだ勢い衰えずです。今日は枝豆の初物もいただきました。窒素分が多かったとみえ、背丈が高く葉っぱが茂り過ぎの傾向にあったので、実が入らないのではないかと心配しましたが、ちゃんと収穫できました。

一時は全滅かと不安だったトマトも嬉しいことに少しずつですが正常な実をつけ始めています。ミニトマトもだいぶ赤くなりました。太陽の力でしょうか。毎回丹念に痛んだ葉を取り、周囲の草取りをして、木酢液などを施したのが効いたのでしょうか。この日はイギリスから来た友人が収穫を手伝ってくれました。

太陽の熱はありがたいものの、定植した秋野菜にとってはちょっと厳しかったようです。数株ですが枯死したものもありました。翌日の天気予報は雨でしたが、万一降らなかったことを考慮して水をやりました。夜に見た映画「裸の島」のような壮絶なものではありませんが、なかなか大変な仕事です。
水菜やちぢみほうれん草などの菜っ葉類も撒きました。

2009年8月12日水曜日

0808 第4回畑の教室開催

今月から借りているコモンハウスのそばで秋野菜を育てることにしました。今日は畝たてと、ブロッコリー、白菜の苗の定植、大根の播種を行いました。炎天下の作業でしたが、人数がいればあっという間。

いつもの玄米菜食ランチもコモンハウスで快適に。トマト味の野菜炒め、にんじんとレーズンのサラダ、春菊とズッキーニ、きゅうりのサラダ、それに具沢山の味噌汁。とうきびも小さいけどおいしいこと!
残念ながらトマトはまだ取れないのでゆめみるさんのトマトをいただきました。こんな甘いトマトがシーズン中に収穫できるでしょうか。


午後はゆめみる農園の畑へ。黒田さん、森さんから「除草はお盆まで」にという話を聞き、ヒエ、イヌタデ、アカザ、イヌホウズキ、スベリヒユなどが種をつける前に除草をしました。スギナは種ではなく地下茎で増えるのですが、これもマメに上を削っておくに越したことはないのでやはり刈ってやりました。きゅうり、ズッキーニ、とうきび、ジャガイモ、今日は大量でしたね。
作業の後はナチュラルスイーツと森さんの歌声で東京へ行くぱちこの門出を祝いました。

2009年8月6日木曜日

第6回座学 「パーマカルチャーとエコロジカルな住まい」

今回の講師は建築家でもあり、パーマカルチャーの講師でもある山田貴宏さん。パーマカルチャーはオーストラリアの生態学者ビル・モリソンとデビッド・ホルムグレンが提唱した「持続可能なものづくり、システムデザイン」で、少ない資源で無駄を出さずに、より豊かに生きる生活スタイルの原則と言えます。

これを建築に応用している山田さん。木材の地産地消を唱え、足立区に誕生した「畑のついたエコアパート」は賃貸アパートにして、東京産の木材を用いた贅沢な設計と各種パッシブ技術で話題を呼んでいます。

私が感心したのは、そのようなハードデザインもさることながら、都会の賃貸アパートでありながら、お隣と一緒に畑を耕し、つけものを作ったり、ゴーヤパーティーをやるというコミュニティでした。ともすると、エコロジーはハード技術だけで済ませられそうに思われることがありますが、やはり一番のエコはシェアすることであり、生態系のつながりと同じように人間関係が快適な住いには欠かすことができません。脱石油時代にふさわしいソフト・ハードがバランスよくデザインされた好事例だと思いました。

2009年8月4日火曜日

0804 畑作業報告

久々の太陽の下の作業です。元気なきゅうりとズッキーニはどんどん収穫します。うどんこ病などの病気もまったく見られず、形も味も良品です。

トマトの病気はどうやら進行が止まったようなので、後半の成長を期待して、カルシウムを葉面散布しました。今日のような天気がしばらく続いてくれるといいのですが・・・。
秋野菜の畑には鶏糞を撒いて準備をしました。週末にだいこんの播種、白菜、キャベツなどの定植を予定しています。

2009年8月2日日曜日

0802 作業報告

雨の中、じゃがいもを掘ってみました。まあまあの大きさに育っているものの、かなりのものが腐って悪臭を放っていてショックを受けました。お昼にゆでたらとてもおいしかったけど、掘りあげたうちの7割くらいを捨てなければなりませんでした。悔しい!こう毎日雨ではなかなか乾いた状態で収穫ができません。トマトにはもう一度木酢液を噴霧してやりました。きゅうり、ズッキーニだけはどんどん生っています。

町内でイモチ病が出たというニュースを聞いてイネが心配になり、帰りにメノビレッジに寄りました。ここでは15年、一度もこの病気が出たことがないと聞き、安心しました。虫の害もあまり見られず、今のところは順調そうです。いよいよ穂が出始めました!あとは太陽が出ることを祈るばかりです。

2009年8月1日土曜日

アイヌ自然文化体験

さっぽろ自由学校「遊」の企画でアイヌの自然文化体験WSに参加して、クチャという狩りのときに使う小屋を製作しました。昔は季節にあわせそのとき手に入る材料で作ったそうです。今回は笹とイタドリの葉で作りました。

夜は鹿とキトピロのオハウ(汁)を食べたり、火を囲んでトンコリや物語を聞いてアイヌの生活に触れたひとときでした。 アイヌの人びとが自然や動物たちといかに強い関係にあったかを感じました。それにしても熊を育てるなんてびっくりです。

今回、セタエント(ナギナタコウジュ)のお茶が風邪や婦人科によいことを知りました。ホウの実やキハダのお茶もおいしくて健康にいいそうです。北海道のエコビレッジライフにも、先住民族の知恵に学ぶことがたくさんありそうです。