2011年6月12日日曜日

6月12日 総合・田畑コース

6月12日の総合・田畑コースは、田植え後初の除草日でした。











1週間ではまだ、それほど稲の苗に大きな変化は見られませんでしたが、根が田の土に活着しているのは感じられました。
ただ、水面に顔を出しているのがほとんど稲だと言っても油断はできません。ちゃんと水底には草が伸び始めています。これを見過ごすと、翌週わんさか生えた草と対面することになるでしょう。
「芽は若いうちに摘んでしまうのね!」とは、少し年配の女性の参加者さん。
・・・その通りです。
そして、稲には早くもいろいろな虫がついていました。一番多いのは何と言ってもドロオイ虫。交尾中の虫が多数見られ、すでに卵も産みつけられていましたから、来週の田んぼ管理は虫取りに追われるかもしれません。



コモンハウスに戻ってからは、坂本先生の講義。今回のテーマは「共生する作物たち」です。
畑という環境において、作物同士はどのように共生関係を保っているのでしょう。
また土壌では、作物は何とどのような関係を持っているのでしょう。
土の中で作物が共生しているものの筆頭は、微生物。腐食を分解して作物の栄養を作り出してくれるだけでなく、根に寄生して大気中の窒素を取り込んでくれたり作物が生きるのに必要な様々な物質を分泌してくれたりします。
そんな、なくてはならない微生物が多く存在しているのは、地表から約30cmまでとのこと。それを実証するために坂本先生が10年間かけて作成した資料が、この写真の丸太です。
この丸太を土に埋め込んで10年後に掘り出し、どの部分が最も腐敗していたのかを調べてみたところ、やはり腐っていたのは30cmあたりまでで、それより下はほとんどきれいなままでした。
そして、最も朽ちていたのは上部10cmくらいまでやはり、そのあたりがもっとも微生物の活動が盛んな場所のようです。
そのような、微生物の活動などもイメージしながら栽培することで、どうすれば豊かで安定した生態系が作れるのかもわかってくるのではないでしょうか。豊かな生態系とは、多様な生物が生息しながらも、虫害や病気が少ない畑と言えると思います。

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