2009年7月14日火曜日

第5回座学「集住とまちづくり」

三匹のかわいい狼と目つきの悪い豚の話、屈強な建物よりも人(豚)の心を変えた芳しい花たち。トレイシーという少女はみすぼらしいダウンタウンの環境を、緑に包まれたコミュニティに変えました。延藤先生の世界はいつでも愛と希望に満ちていますが、この日は心なしかいっそうパッションあふれる幻燈でした。

京都のユーコートは48世帯のコーポラティブ住宅。現代の集合住宅が無機的でよそよそしいのに対して、ここには外から帰ってきた時「お帰りなさい」「今日は学校どうだった」という暖かでゆるやかな共同性があり、中庭の緑や池などの身近な自然環境が子どもたちの豊かな育ちの場を形成しています。本音トークの話し合いと丁寧な合意形成を重ねた25年間という歳月の上に、このコミュニティは成り立っているんだなと次世代の子どもたちの会話から感じました。町中のコンクリート建て集合住宅という一見エコビレッジとは遠そうな住環境ですが、エコビレッジ的住まいのエッセンスを十分に蓄えた場所だと思います。

名古屋のゴジカラ村もこれまたエキサイティングなところでした。高齢者と若者、子育て世代が都市の雑木林を大切に残しながら共住する賃貸のコレクティブ。そんなことあり得るの?という声が聞こえそうですが、それが現実にあると聞いて励まされたのは私だけではないでしょう。「チャボまし」OLには思わず爆笑。にっこり挨拶しただけで家賃減免が受けられるなら私も応募したいけど、年齢制限があるのかな。そんな不純な動機では入れてもらえないかしら・・・。                                                                    

(ユーコート写真撮影:延藤安弘)

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